新型コロナウィルス感染防止対策
2020-21 学年度開始に向けて

8月に開始する2020-21学年度においては、以下の3つの授業形態を想定しています。感染状況の変化などから必要に応じ、段階的にこれらの形態を移行することも考えられます。

キャンパスでの授業

当然のことながら最も望ましいのは、大部分の授業をこの形態で実施することです。つまり「通常の」時間割に従い、毎日、全生徒が始業から終業まで学校で過ごすことで、「通常の学校」ではそれがNISの生徒に求められることです。万が一登校できない生徒のために、オンラインでの授業内容や学習課題へのアクセスを可能にすべく最善は尽くしますが、教師も対面での授業の遂行に注力するため、オンラインの生徒に対するサポートは限定されることになるでしょう。また、「通常」授業とはいえ、授業内容や方法（フィールドトリップや活動の制限、「三密」の回避などキャンパス内の安全対策のため）に変更が生じる可能性があることもご理解ください。

 

オンライン授業
 

オンライン授業を実施する場合は、キャンパスは閉鎖となり全生徒は自宅で学習することになります。全ての授業はオンラインで実施されます。この場合は、以下の３つのキーポイントを中心に学習計画が構築されます。

• 教師による授業―ライブ授業またはビデオ授業
• グーグルミート、生徒同士や教師との交流やグループワークを通した生徒の積極的参加
• 生徒による学習課題や学習活動の提出と教師によるフィードバック

移行段階（橋渡し期間）

「通常の」キャンパスでの対面授業と全面的なオンライン授業の間の「橋渡し」の段階を意味します。生徒の登校は部分的に可能であるものの、オンラインでの学習サポートも可能な状態です。その時点での新型コロナウィルスの感染状況、そしてNISの生徒の学習、心身の健康におけるニーズにより、この移行段階の具体的な内容は変わってきますが、例えば、授業時間の短縮、毎日登校する生徒数の制限、登校していない生徒がオンラインで学習するにあたってのある程度のサポートなどが考えられます。

NISは対面で授業を行う学校であり、可能な限り対面での繋がりを維持すべく努力してまいりますが、同時に感染拡大を防止し、コミュニティの皆様の健康を守らなくてはなりません。また、可能な限り最優先すべきは学習の安定性であり、ある形態から別の形態への頻繁かつ急激な移行は避けるべきだと考えています。

NISは以下の様々な要因を考慮の上、授業の形態を決定する予定です。

• 政府のガイドライン: NISは引き続き国内の行政機関及び教育委員会の要請や指針に従ってまいります。明確で論理的な理由をもって従うべきでないと判断した場合を除き、要請や指針を遵守すべく対応いたします。
• 名古屋及びNISのコミュニティ内の状況: NISは引き続き名古屋における感染状況や動向を注視してまいります。 新型コロナウィルス感染症対策においては、名古屋における1日の感染者数の増加や、医療体制の逼迫の有無など、地域的な状況にも特に注意を払い速やかに対応する所存です。当然ながら、万が一コミュニティ内で感染が認められた場合には直ちに対応いたします。
• 新型コロナウィルス感染症に関する新たな研究: NISは引き続き新型コロナウィルス感染症と子どもへの影響に関する研究などについて、積極的に情報収集してまいります。現時点では、子どもが感染した場合の重症度、さらに子どもが感染、及び媒介となる傾向が、インフルエンザのような他の感染症と比べ極めて低いとする研究が数多く見られます。世界各地で学校が再開する中、学校とウィルス感染拡大の関係性についてより多くのデータ収集が可能となり、学校の再開／閉鎖が各国の感染防止対策に及ぼす影響も明らかになると思われます。NISは引き続きこれらの研究などを注視のうえ、意思決定をいたします。
• 学習における予見性と継続性: できる限り対面の授業が望ましいのと同様、最大限の学習成果を確保することも重要です。最大限の予見性と継続性は生徒の学習にも有益であり、教師も期間の把握により更に効果的な授業計画を構築できます。以上の理由から、ある形態から別の形態への頻繁かつ急激な移行は避けるべきであり、例えばオンライン授業が大多数の生徒によりよい学習環境をもたらすことが可能な場合に敢えて複雑な「混合的」授業形態を実施するのも逆効果だといえるでしょう。NISは、対面授業を最優先としながらも、学習に必要な予見性を十分考慮の上、意思決定をいたします。
• 他のJCIS加盟校の動向: 日本インターナショナルスクール協議会（JCIS）にはNISと同様の生徒、家族を擁する他の２７校のインターナショナルスクールが加盟しています。これらの学校は、多様な国籍の教職員、保護者、生徒からなるコミュニティを持ち、NISと同様の学習プログラムを実践しています。新型コロナウィルス感染症への対策においてはこれらの学校との連携を継続し、文化的にも適切な対応策を講じてまいります。

上記にご説明した要因が8月半ばまでにどの変化するか、予測のつかない現時点でお答えするのは時期尚早ですが、もし名古屋での感染状況が現時点と同程度に制御された状況であれば、新学年度からは安全対策をとった上でキャンパスでの対面授業に戻ることを目指します。

しかしながら、ひとつ問題となるのは、現時点で外国人の日本への入国が閉鎖されていることです。就労ビザを持つ外国人も同様で、現在海外にいるNISの新規採用の１６名の教師は日本に入国できず、火急の事情で出国した３名の職員も日本に帰国できない状況です。同様に、日本への入国、ビザの発行時期が不透明な状況の在校生及び新しい生徒のご家族が数多くいらっしゃることも理解しております。

在校生のご家族の皆様に関しては、お子様の教育を受ける権利が、お子様（とその保護者）の日本への帰国を認める重要な要件として考慮されるという情報を得ております。従いまして、現在海外に滞在中で日本への帰国を希望されているご家族の皆様は、現地の日本大使館にご連絡いただき、お子様がNISの生徒であること、教育の継続のために学年度開始までに日本に帰国する必要があることをお伝え頂くことをおすすめします。日本に帰国されるご家族で、日本を出国された際にお子様がNISの生徒でいらっしゃったのであれば、ご家族の日本への再入国が許可される十分な要因となり得る可能性は高いと思われます。

また本校は、JCIS加盟校の生徒とその家族、及び教職員の日本への（再）入国について、JCIS加盟校及びその他の組織と連携し、日本政府に働きかけてまいりましたが、８月までには一定の成果が見られる見込みだと捉えております。しかしながら、万が一学年度開始時に多数の教職員や生徒が名古屋に到着できていない場合には、何らかの形で混合的な授業形態を実施せざるを得なくなります。この場合には、入国できない生徒にはオンラインでの学習形態を用意し、入国できない教師がキャンパスにいる生徒にオンラインで（かつ監督下にて）授業を行うといった形態も考えられます。

どのような授業形態であれ、NISは私たちのカリキュラムを提供し使命を遂行するための運営の実践を継続するために全力を尽くします。従いまして、授業の形態にかかわらず、授業料の変更および返金はいたしません。追加で個別にご請求する費用で、当該の活動が実施されなかったものについてのみ返金させていただきます。５日間以上連続して運行がなかった場合のスクールバスの利用料（未使用分）の返金もこれに含まれます。